ドキュソ兄氏の帰還をひたすら待ち続けるスレ

580 名前: ドキュソ兄@94 ◆DQN/H2Gc 投稿日: 02/08/28 10:28 ID:???
【美容院 編/8.21日記】

部屋を片付けていた。7月のままだったカレンダーを今さらめくり、
もうすぐ着られなくなる真夏用の服をまとめ、圧縮袋に入れる。
一段落ついて部屋を見渡すと、強い陽射しのシルエットのせいで
まるで一枚の白黒写真を見ているかのような静寂さが感じられた。
少々遊び足りない気もするが、のんびり過ごせた夏だったように思う。
この間買ったマルボロメンソールを一本取り出して、ベランダへ出た。
夏も終わりそうな気配がし始めて、風が微妙に涼しい。

(後は温泉旅行を残すのみかあ・・)

春から、また心を通わせ合える仲になった妹。
"また"というのは、以前にもそういう事があったわけで、
この度はよりを戻したという形になる。
それから3ヶ月。おかげでこの夏は、特別な夏になったと思う。
そして俺は、寝ても覚めても妹の事ばかりを考えるようになった。
妹を思うだけで胸に微かな痛みが走り、思わずそこに手を当てる。
トクトクという確かな鼓動に、今を生きている喜びを実感する。


夏の終わりの風が、タバコの灰を飛ばした。
「はあ・・・・」
タバコの煙りと共に、大きなため息をついた。
憂鬱のため息ではない。恋煩いのため息だ。
さっきから、妹の事ばかり考えている。顔、姿、声・・
思い描いただけの妹なのに、そのまぶしさたるや尋常ではない。
しかし、途中で唇を思い起こすだけで、もう淫らな世界へまっしぐら。
そんな自分のいやらしさに対して、ため息が出てしまうのだ。
分かっている。もう、かなり重症なんだと思う。

ポケットから携帯電話を取り出して、新規メール作成を選択する。
この気持ちを妹に伝えたくて、ラブレターを書こうと思った。
馬鹿馬鹿しくも甘酸っぱい気恥ずかしさに、自分で照れなくもない。
でも、どうしても伝えたくてたまらなかった。


出だしの一行を考えていた時だった。
いつものように、もそもそと遠慮がちに妹が部屋に入って来た。
掃除の最中だったので、ドアは開けっ放しだった。だからノックはない。
「あ、ベランダですか。お掃除、終わったんですね」
携帯電話を慌てつつもさりげなく閉じて、ポケットに仕舞い込んだ。
恋心に支配されていた頭が、ちょっと正気に戻った。
一生懸命に、クールな兄貴を装おうとしている自分が滑稽だった。
「おはよ」と、普通に声を掛ける。
「あ、おはようございます」
ギューっと抱きしめてキスしたい気持ちをグッと堪えた。
ベランダの下に、家の前を往来する人のがいたからだ。
こんな時に限って、また一段と妹の唇がまぶしく感じるから悔しい。

「お兄ちゃん、わたしちょっと床屋さんに行ってきますね」
(うえーん、出掛けんのかよ。キスしたいのにー!バカバカー!)
などと、聞こえない心の声で妹を責める。
「あいよー・・(ちぇっ、行ってらっしゃい・・)」
がっかり気分だったので、ほとんど上の空で答えた。
妹は、ベランダを降りて俺の部屋へ戻ろうとしていた。


黙ってそれを見送ろうとしたが・・
(ん・・床屋?床屋って言ったか?)
妹が"床屋"と言ったような気がして、
「え?てか、今お前“床屋”って言わなかったか?」と引き止める。
「あ、はい。駅前の美容院より500円安いんです」
(それが何か?)みたいに、平然と妹は言い放った。
「床屋って・・駅前の美容院って・・あんた年頃の女の子だろが。
もうちょっとオシャレな所でチョキチョキしようぜ・・」
「あ、でもわたしただのショートだから、どこでも同じですよ。
床屋の方が近いし、よく行くからお菓子ももらえますよ」
「・・・・・・・・・・」俺は、言葉を失った。
俺の表情を見て言わんとしてる事を察したのか、妹は言う。
「床屋さんでも、ちゃんと女の子らしく切ってくれますよ」
「いや、まあそりゃそうだろうけど・・・」
「お兄ちゃんも一緒に行きますか?」
「床屋かあ・・美容室で切ろうや。それなら一緒に行くよ」
そう言いながら俺もベランダを降り、部屋に入った。


部屋に入るなり、妹の腕を引っ張って抱き寄せる。
少し驚いた顔をされたが、妹もうれしそうな顔で抱き着いてきた。
Tシャツを通して、妹の吐息と体温を感じた。
「キス」と言うと、妹はわずかに顔を上げ、
「口紅がついちゃいます・・」と言いながらも、キスしてきた。
一回、二回、音を立てず軽く唇を合わせ、一度俺の目を見つめる・・
そして頭を傾けて少し長いキス。時間にして一秒弱。
「やっぱりついちゃいました」と言って、指で唇を拭う妹。
「俺がいつも行く美容院に行こっか?」
「あ、行ってみたいです。いいんですか?」
「電話して、担当の人がいるか聞いてみるよ・・」
携帯を取り出し、横目で番号検索しながら、またキスをする。
柔らかい唇から、化粧品の香りと感触・・そして妹の甘い唾液。
「あ、もしもし。担当の○○さん、今日は空いてるか聞きたくて・・」
電話がつながると、妹はキスをやめた。じっと待っている。
先方が電話を保留したので、その間にまた妹にキスを求めると、
妹は音を立てないように注意しながら、丁寧に丁寧にキスをしてくれる。
「あ、そうですか。じゃあ、ツレがいるんで2名分の予約を・・」
と、予約を入れて電話を切ると、それをベッドの上に放り投げた。
妹の片足を腰まで持ち上げさせ、おしりを持って・・
「空いてるって。一人、先にお客さんいるから、それまでデートしよ」
言いながら、子供をだっこするように妹を持ち上げた。意味はない。
でも、妹はうれしそうな顔だった。


電車の中。
車両内を端から端まで歩いて、知人がいないかを確かめた。
そして車両の隅で、手をつないで寄り添った。
「なんか、こそこそしたりして、芸能人の密会みたいだな」
「でも、兄妹でもデートぐらいしますよ」
「でも、急にキスしたくなったりしたらまずいじゃん」と言い、
ちょっとキスするような体勢で妹に身体を寄せる。
「あ、そうですね。あ、でも電車の中です。あ、ドキドキ・・」
「あ、しちゃってもいいですか。あ、ドキドキ・・」
などと冗談をかましながら、調子にのって軽くキスをした。

美容室は恵比須の駅から歩いてちょっとの所だ。
「代官山で時間つぶそうか」
「わあ、行った事ありません。オシャレな所なんですよね」
「俺もあんまり行った事ないよ。たまに服を買いに行くぐらいで」
「こんな恰好で大丈夫ですか?」
「こんな恰好って、俺があげたシャツを着て言うセリフか」
「あ、しまった。忘れてました・・」


恵比須から代官山までは歩いてすぐだ。
「ねえ、お兄ちゃん」
「ん?」
「なんか、オシャレな人ばっかりです。女の人も綺麗ですよ」
「んー、そうだねえ。でも、○○みたいな服装の人も多いよ、ほら」
「あ、本当です。ボーイッシュな人、けっこういますね」
「ほら、あの人もショートカットじゃん」
「あ、本当です。でも、ちゃんと女の子っぽいです」
「お前はメンズが似合うよな。昔から俺のお下がり着てたし」
もちろん普段は女の子っぽい服も着ているけど、大抵はジーンズだ。
スカート姿はあまり見ない。制服を着ている時ぐらいだ。
「お兄ちゃんは、女の子っぽい方が好きですか?」
「俺が好きなのは、ムチムチのセクシーボディだ。お前には無理」
「うぅ・・どうせ・・・」
「でも、お前は別。大好きだよ」
「あ、優しいです。そういうの聞くとフニャフニャしちゃいます」
そんな雑談をしながら、恵比須、代官山のショップめぐりをして、
美容院の予約の時間までを過ごした。


「こんにちは。これ、差し入れです」
来る前に店を通り過ぎたので、スタッフの数分のコーヒーを買ってきた。
妹がもじもじしているので、背中を押して前に立たせた。
「あ、これ妹です。可愛くしてあげてください」
「こ、こんにちは・・」と、緊張顔の妹。
「あ、兄妹だったのか。彼女かと思ったよ」と、美容師さん。
「ええ、彼女です」と、笑いながら冗談ぽく返しておいた。

カットは、妹と隣同士で同時にやってもらえた。
「二人とも顔立ち似てるねー。お揃いにしちゃおうか」と言われ、
妹と鏡の中の俺を見比べる。短い髪の自分なんて想像つかなかった。
割と切るつもりではいたけど、妹ほど短くするつもりはなかった。
でも、妹と一緒の髪型になれると思うと、切ってみたくなった。
「じゃあ、バッサリ切っちゃってください」
「え、本当に!?冗談で言っただけなのに・・」
「わあ、お兄ちゃんの短い髪、小学生の頃以来です」
出掛ける前、冗談で『妹とおそろいにしてきます。笑』と、
スレに書いた事が本当になった。

ほとんどノリで切った割に、仕上がりは大満足だった。
二人で鏡の前に並ぶと、確かに兄妹だと思った。似ていた。
「わあ、本当にお揃いですね」と、無邪気な妹。
ご丁寧に、兄妹まったく同じようにカットされていた。
妹も、いつものショートカットとは少し違う。
「床屋じゃなくて良かっただろ?」
「はい。メイクまでしてもらっちゃいました」
「うん、可愛いよ。良かったな」
普通にほめたけど、プロのメイクで可愛く変身した妹は、
めちゃめちゃまぶしくてマジでドキドキさせられた。
「お兄ちゃんもかっこいいです。可愛くなりました」
「童顔になっちゃったよな」
「でも、優しい感じで好きです。ドキドキしちゃいます」
「俺もお前を見てドキドキしてた。マジで可愛いよ」
「わあ、うれしいです。あ、今日はありがとうございました」
「あ、いえいえ。どういたしまして」
そして、また手をつないで、駅までのんびり歩いた。


飯を食って服を買うために原宿に出た。
「お兄ちゃん、プリクラ撮りたいです・・」
「えー、プリクラ苦手ぇー・・」などと言いつつ、
(えー、駄目なんですかあ・・)みたいな表情をされると、
「でも、いいよ」と答えてしまう。
「やた!」と、小躍りするのが可愛い。
「むかーし、一度だけ一緒に撮った事あったよな」
「あ、わたしまだ持ってます」
と言いながら、機械に小銭を入れる妹。
「俺は、もうねぇな。元カノがひっぺがして捨ててた」
「あ、ひどいです・・」
「お前と別れた後なんだから仕方な・・・」
「あ、撮りますよ、お兄ちゃん!」
妹が不意打ちで、キスをしてきた。
「チ、チュープリかよ!(三村風」と、面喰らう俺。
でも、あんまりよく撮れてなかった。
せっかくなので、今朝、部屋でだっこしたようにして、
もう一度キスをして撮り直す。今度は上手く撮れた。
上機嫌で落書きをする妹が、普通に女の子らしくて可愛い。


歩きながらも、うれしそうにチュープリを眺めている。
「わあ、うれしいなー。撮りたかったんだー、こういうの」
「でもよ、これだと“お兄ちゃん”って書いてあるぜ。
人にあげられないじゃん。○○って名前書けばよかったのに」
「あ・・」
「ふふ・・馬鹿め。もう撮らないぞ。飯だ、飯」
「うぅ・・いいもん、誰にもあげないから」
「あ、てゆーか、あげたらまずいよな?普通」
「え、でも平気ですよ。○○ちゃんも弟と撮ってました」
「チュープリ!?」
「はい。わたしは密かに怪しいとにらんでます。ふっふっふ」
「怪しいですな、ふっふっふ」
「いるんですよ、世の中にはまだまだ。ふっふっふ」
「いるんですな、ふっふっふ」
その日、事ある毎にその変な笑い方をした二人だった。
飯を食って、プリクラを半分もらい、一枚を携帯に貼った。
二人してそれを眺めながら、ふっふっふとまた笑い合った。


《美容院編 完》
予告通り非エロで仕上げました。
チュープリと可愛く書いてますが、妹がガバッと食らい付いて
ちょっとエロいキスをしているようにも見えます。
でも、ダッコちゃんポーズなので、そんなにエロくないです。
お兄ちゃん&○○ LOVE・LOVE・って書いてある。
プリクラ見てると、勃起してきちゃいます。ふっふっふ。

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